HOME > 中国経済連合会とは > 事業計画

事業計画

平成28年度事業計画

平成28年6月15日

Ⅰ.事業方針

わが国経済は,企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調にある一方で,海外経済の下振れ懸念等から先行き不透明感が強まっており,景気回復のペースは力強さを欠いている。今後,デフレマインドを払拭し,経済の好循環を地方に波及させることで本格的な成長につなげていくことが喫緊の課題である。
 こうした状況の中で,地方創生の取り組みは,地方版総合戦略が出揃い今年度から実行の段階に入る。地域間競争を勝ち抜き,地方創生を実現するためには,地域の総合力を結集して,自立的な取り組みを進めていくことが必要である。
 加えて中国地方は,グローバル競争の激化などによる産業空洞化や人口減少・高齢化の進行に伴う地域の疲弊・衰退が深刻化しており,解決すべき課題は山積している。

この困難な状況を克服し,今後中国地方が持続的な発展を遂げるためには,ものづくり産業をはじめとする地域産業の振興が不可欠である。このため,製造業の生産性の向上,研究基盤の強化とともに,産学官連携を通じてイノベーションを推進し,次代を担う新たな成長産業の創出に取り組む。同時に,産業活動の基盤となる低廉で安定的なエネルギーの確保を図っていく。
 また,地域活性化の原動力となる観光産業については,中国地方が一体となって広域観光・インバウンド観光の推進を図っていく。
 さらに,人口減少・高齢化に対応した自立的な地域の実現には,小さな拠点づくりによる中山間地域の再生と地域間連携による広域経済圏の形成が不可欠である。このため,地域経済を支える交通・物流基盤,情報通信基盤の整備を促進するとともに,地域の特色を活かした産業振興を図っていく。加えて,地域活性化に資する地方分権改革,道州制の実現に向けて取り組みを継続していく。
 地域産業振興や地域づくりを進めていく上で欠かせないのが人づくりである。産業振興を支える専門人材を育成・確保するとともに,豊かな地域づくりに向けて多様な人材の活用を図っていく。

 中国経済連合会は,本年創立50周年の節目を迎えることを機に,「活力に溢れ豊かさが実感できる中国地方」の実現に向けて,当連合会の使命と取り組みをまとめたビジョンを策定した。

今年度は,ビジョンの実行に向けてスタートする年と位置づけ,次の3つを柱として事業活動に取り組むこととする。

  • 1.地域産業の振興
  • 2.広域経済圏の形成に資する基盤整備の促進
  • 3.地域社会を支える人づくり

Ⅱ.重点事業

下線部はH28年度新規事業

1.地域産業の振興
(1)「ものづくり産業」の競争力強化

地域の基幹産業である製造業の競争力強化を図るため,生産現場の自動化,研究基盤の強化,生産拠点の機能強化に対する支援等に取り組む。

[主な取り組み]

【産業・技術委員会】

  • ①行政・企業・NPO法人等との連携による中小企業への自動化コンサル,ロボット導入・開発の支援に向けた技術支援センターや人材プールを整備。
  • ②中国地方が空白地帯となっている公的なスーパーコンピューターの導入に向けて,企業・研究機関のニーズや導入効果等の調査を実施し,関係機関と連携して政府等への要望を継続。。
  • 企業における多様なICT技術活用の支援に向けて,IoT,インダストリー4.0等の導入状況や課題について調査・分析し,取り組みの方向性を検討。
  • 中国地方の生産拠点のマザー工場化の現状把握を行い,今後マザー工場に求められる機能やその整備方策等を検討し要望に反映。
  • ⑤中国地方の景気動向や,経済・産業・社会分野での注目事項などについてアンケート調査を実施。
  • ⑥中国地方各県の産業振興の取り組み状況等を把握し,広域的な産業振興に係る課題を整理。産業振興の観点から政府等に対し,提言・要望を実施。
(2)次代を拓く新たな産業の創出

地域の次代を拓く新たな成長産業の創出に向け,産学官連携の強化を通じたイノベーションの推進に取り組む。

[主な取り組み]

【産業・技術委員会】

  • 中国地域コラボレーション会議等を活用し,感性工学,医工連携の分野での広域連携を目指した支援を実施。
  • 膜分離技術活用に対する新たな企業ニーズの発掘を行い,事業化に向けて大学や膜メーカーとのマッチングを推進。
  • ③「ひろしま自動車産学官連携推進委員会」と連携し,石油の有効活用や将来の代替液体燃料開発の研究を支援。基礎研究への助成等について政府等への要望を継続。
  • ④大学間,異分野・異業種間での広域連携推進に向けて,中国地域イノベーションシンポジウム,先進的取り組み機関・企業との意見交換会等を開催。
  • ⑤新規事業の展開に資するビジネスネットワークの強化・利用促進について調査・検討。
  • ⑥医療・航空・エネルギー関連分野等,成長分野を中心とした事業進出・拡大に資する講演会・視察会を開催。

【情報通信委員会】

  • ⑦放送と通信の連携に関する研究会において,メディア連携による新規事業創出・企業間連携や新サービスの展開等に繋がる講演会・研究会を開催
(3)“山陽”“山陰”ブランド育成による観光産業の振興

山陽,山陰地方のDMO設立を新たな契機として,山陽・山陰のブランド育成に向けて中国地方が一体となったインバウンド観光,広域観光の推進に取り組む。

[主な取り組み]

【観光文化委員会】

  • ①中国地方インバウンドフォーラムの開催や中国・台湾・香港・タイ・シンガポールの現地旅行会社へのプロモーション,現地メディアを通じた情報発信など,「中国地域観光推進協議会」が実施する取り組みへの支援・連携を強化。ブランド育成に向け「(一社)せとうち観光推進機構」「山陰インバウンド機構」等とも連携し中国地方一体となって広域観光を推進。
  • 外国人観光客の中国地域内周遊に関する市場調査を実施し,関係機関(中国地域観光推進協議会,観光関係の行政や民間事業者)への提言を実施。
  • 中国地方の観光産業の課題と解決方策に係る調査を実施し,政府・関係機関への提言・要望を実施。
  • 首都圏在住者から観た中国地方の観光地の実態と魅力度に関する調査を実施し,関係機関へ情報提供。
  • ⑤観光まちづくり,中国地方の認知度向上を図るため,「夢街道ルネサンス推進会議」や「中国地方風景街道協議会」活動を継続実施。
(4)低廉で安定的なエネルギーの確保

産業活動の基盤となる低廉で安定的なエネルギーの確保を図るため,経済成長と両立するエネルギー・環境政策の促進に関する方策の検討および提言活動に取り組む。

[主な取り組み]

【資源環境委員会】

  • ①小売全面自由化など電力システム改革が本格化する中,低廉で安定的なエネルギー確保の観点から,エネルギーミックスの実現に向けた取り組みなどエネルギー政策の動向および産業界への影響に関して調査・検討。
  • COP21で採択されたパリ協定を受け,低炭素化への対応が重要になる中,地球温暖化対策計画など環境政策の動向や企業の取り組み状況および産業界への影響に関して調査・検討。
  • 「水素・次世代エネルギー研究会」への参画などを通じ,次世代エネルギー・低炭素化技術に係る開発動向に関して調査・検討。
  • ④エネルギー政策・温暖化対策・次世代エネルギー等に関する講演会・視察会を開催。
  • ⑤上記の調査・検討などを踏まえ,エネルギーミックスの実現に向け政府等への提言を実施。
2.広域経済圏の形成に資する基盤整備の促進
(1)中山間地域の再生と都市の機能強化

人口減少・少子高齢化社会に対応できる中国地方を創生するため,中山間地域の再生,都市間連携による都市機能強化に向けた環境整備・支援に取り組む。

[主な取り組み]

【地域づくり委員会】

  • TPPの影響を踏まえて農業の成長産業化(6次産業化,農産品輸出等)について調査し,農産品の付加価値向上,海外輸出増進に向けた環境整備の促進について行政・関係機関への提言・要望を実施。
  • 中山間地域等における地域づくりの先進事例について,講演会やホームページの活用による情報共有化を推進。
  • 人口のダム機能を発揮できる都市間の広域連携の実現に向け,行政・地域の経済団体と連携して中海・宍道湖・大山圏域の連携事業に対する支援の充実について政府等への提言・要望を実施。
  • ④子どもを生み育てやすい環境の整備やIJUターンの促進を図るため,行政による地方版人口ビジョン・総合戦略の実施状況をフォローし,施策の評価・改善への参画を通じ行政の取り組みを促進。
  • 【情報通信委員会】

  • IoT・ビッグデータを活用した地域特性に応じたまちづくり,新たなサービスの創出等について検討。IoTを活用したまちづくりの先進事例等の講演会・研究会を開催。
(2)広域的な連携・交流を促進するネットワークの整備

地域産業・観光の振興,広域的な地域間連携・交流の促進のため,地域の基幹道路,拠点港湾・空港が一体となった交通・物流基盤の整備促進やICTの利活用に取り組む。

[主な取り組み]

【社会基盤委員会】

  • ①山陰自動車道や下関北九州道路等の幹線道路網の早期整備,道路・港湾等の老朽化対策の計画的実施について,関係機関とも連携し政府等への要望を実施。
  • 中国やまなみ街道(中国横断自動車道尾道松江線)の全線開通に伴う地域への波及効果・影響調査(最終報告)をとりまとめ,地域振興,交流圏拡大等に資する利活用促進策の関係機関への提言を実施。
  • 山陰自動車道の早期整備に向け,沿線地域への波及効果・影響に関する実態調査を実施し,今後の要望活動へ活用。
  • ④「中国地方国際物流戦略チーム」の意見をとりまとめ,重要港湾を核とした物流網等の整備充実に向け,政府等への要望を実施。
  • 拠点港湾の物流機能強化,観光振興に関する実態調査を実施し,関係機関に対し情報提供。
  • 中国地方の広域的な交流・連携基盤としての空港機能を高めるため,関係機関と連携し,民営化の検討が進められている広島空港等の利活用促進に関する調査・提言を実施。

【情報通信委員会】

  • ⑦行政・関係機関と連携し,高度道路交通システムの具体化・実用化に向けた検討などICTの利活用を促進するための活動(ITS研究会・電子行政研究会等)を推進。
(3)地域の活性化に資する行財政制度等の構築

自立的・機動的な地域経営を行う観点から,地方分権改革の推進,地方分権型道州制実現に向けた環境整備を進めるとともに,税財政など行財政制度に関する検討・要望活動に取り組む。

[主な取り組み]

【行財政制度委員会】

  • ①地方分権改革・道州制に関する政策動向,ならびに行政による広域連携の取り組みを把握。地方分権推進,分権型道州制実現に向けた環境整備のあり方を検討のうえ,政府等への提言・要望を実施。
  • ②行政・他経済団体等と連携し,地方分権改革や広域連携のあり方等に関する講演会の開催による分権型道州制の実現に向けた機運醸成の促進。
  • ③製造業の国際競争力の維持・強化など,地域経済の発展に資する税制改革等について政府等への提言・要望を実施。合わせて,地域のニーズを踏まえ中小企業の事業承継等に関する提言・要望を実施
  • ④財政再建,税制改革,社会保障制度改革等に関する講演会を開催。
3.地域社会を支える人づくり
(1)産業振興を支える人材の育成

地域産業の担い手となる人材を確保するため,ものづくり産業を支える高度な技術・技能を有する人材や次世代層の育成・確保に向けた支援に取り組む。

[主な取り組み]

【産業・技術委員会】

  • ①大学・行政と連携し,インターンシップの拡大・広域化,地域特性に応じた仕組みづくりを継続。
  • 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」に採択された「観光振興による地域創生に向けた人材育成事業」(広島市大)の協働機関として,観光文化委員会と連携し地域の観光振興に貢献する人材育成を推進。
    ※COC+:Center of Community 文科省事業
  • 中小企業の創業・新事業展開支援のため,大手企業の現役・OB人材等を活用したインストラクター養成を支援。
  • 次世代の経営層,プロフェッショナル人材(システムインテグレーター,データサイエンティスト等)の育成を支援。
  • ⑤チャレンジ精神・起業家精神に富む人材育成を目的に開催するキャンパスベンチャーグランプリ中国の裾野拡大,学生向け教育を強化充実。
(2)多様な人材の活躍推進の支援

多様な人材の能力や経験を活用した豊かな地域づくりに向けて,女性や海外人材などの活躍推進に向けた環境整備に取り組む。

[主な取り組み]

【地域づくり委員会】

  • 女性活躍推進法に基づく事業主行動計画による取り組みを支援する観点から,講演会の開催や取り組み事例の周知など会員に対する啓発活動を実施。
  • 海外人材の活用拡大に向けて,医療・介護分野のほか海外の専門人材が活躍できる職域の拡大について調査・検討のうえ,必要な規制緩和等について提言・要望を実施。

Ⅲ.行政・経済団体との連携・懇談活動等

(1)行政・経済団体との連携
  • ①中国地域発展推進会議や中四国サミット等を通じ,行政と経済界が一体となって広域的課題に取り組む。
  • ②中国地方経済懇談会や西日本経済協議会等の活動を通じ,経済団体間の交流・連携を強化する。
  • ③関門連携委員会において,九州経済連合会と協働して関門地域の振興に取り組む。
(2)懇談活動
  • ①中国地方選出の国会議員と懇談会を開催し,国等への要望活動への理解・支援促進を図る。
  • ②理事懇話会を開催し,有識者を招請して経済情勢等の的確な把握に努めるとともに,役員相互の交流・連携を図る。
  • ③地区懇談会や新会員懇談会を開催し,会員と意見交換を行い事業活動に反映する。
(3)支援・協働活動
  • ①地域経済研究推進協議会を通じ、地元の大学・シンクタンクの研究活動を支援する。
  • ②各種審議会や委員会等への参画を通じ,地域の活性化に資する活動を支援する。
(4)国際交流・海外展開支援活動
  • ①メキシコ,キューバへ視察団を派遣し,訪問先の経済・産業情勢や日系企業の進出状況等を調査する。
  • アジア新興国等の経済団体・政府機関との交流・連携を図るとともに,会員企業の海外ビジネス展開に資する検討を行う。
  • ③留学生支援団体等からの要請に応じ,国際交流や外国人留学生の支援活動等に参画する。
(5)広報・組織強化
  • ①会報・ホームページによる広報やマスコミへの情報提供を通じて,事業活動の理解促進を図る。
  • ②組織基盤の強化を図るため,会員増強に取り組む。

Ⅳ.創立50周年記念事業

当連合会の創立50周年記念事業として中国経済連合会ビジョンを策定するとともに,記念式典の開催,記念誌の発行および会員懇談会に併せて記念講演会を開催する。

以上

ページの上部へ