赤間硯 -あかますずり-

硯に適した性質を持つ赤間石を原石に 採石から硯づくりまで職人が一人で手掛ける工芸品

生産地

山口県宇部市・下関市

歴史的経緯と地域性・特色

赤間硯は、1192年に鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)に奉納されたといわれており、800年以上前の鎌倉時代初期には製作されていたとみられている。硯の原石には、関門地域から宇部市までの一帯で採石される赤間石を用いる。赤間石は、赤味を帯びた赤色頁岩で、石眼(生き物の眼のような丸い斑紋)等の美しい模様や様々な色合いがあり、固く緻密だが粘りがあり細工しやすいなど、硯に適した性質を持つ。古くは関門地域、江戸時代半ばには山陽小野田市厚狭地区でも採石され、現在は主に宇部市で採石されている。

赤間硯の名は、赤間関(下関)で作られていたことが由来ともいわれ、古くから下関市で硯づくりが行われ、明治時代には宇部市西万倉岩倉地区でも硯づくりが始まっていた。赤間硯の特徴は、硯に適した原石の性質に加えて、職人が山での採石から硯づくりの全工程を一人で手掛けることにある。危険を伴う坑道での赤間石の目利き・採石・選別に始まり、代々継承してきた伝統的な製法・技巧で十数工程に及ぶ削りや彫刻・細工などを施して、一点物の赤間硯が作られる。

セールスポイント

赤間硯は、ギザギザした微細な表面形状の特質から、固形墨をすることで程よく発色した伸びのよい墨を素早く得ることができ、原石の自然美や彫刻・細工の美しさも秀でているため、機能的にも美術的にも優れた硯として国内外から高く評価されている。

指定、認定等

国指定伝統的工芸品(1976 年)、県指定無形文化財(2002 年)、地域団体商標(2016年)、中小企業庁産地概況調査対象産地

生産者組合/主な生産者

  • 山口県赤間硯生産協同組合
  • 阿野硯製作所、上鶴啓博(硯匠)、くすのき製硯、弘雲堂、日枝玉峯堂玉弘堂

主な販売店等




関連博物館・展示施設等

赤間硯の里

住所 山口県宇部市西万倉793
電話 0836-67-0641(日枝玉峯堂、山口県赤間硯生産協同組合)
営業時間 9:00~17:00(見学は要事前予約)
定休日 年末年始、不定休
料金 無料
体験 なし
URL http://ube-kankou.or.jp/sightseeing/detail.php?id=57

万倉ふれあいセンター(万倉出張所)

住所 山口県宇部市大字西万倉1672
電話 0836-67-0201
営業時間 9:00~22:00
定休日 年末年始
料金 無料
体験 あり
URL https://yamaguchi-tourism.jp/spot/detail_10366.html

参考資料

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