生産地
鳥取県鳥取市佐治町・青谷町
歴史的経緯と地域性・特色
因州和紙の起源は古く、史料から奈良時代の8世紀初頭には使われていたとみられ約1300年の歴史を有する。江戸時代初期には朱印船貿易で輸出され、その後も鳥取藩の御用紙として保護・統制を受け、原料の楮栽培が奨励されるなど殖産政策もあって生産が盛んになった。明治時代には、海外・他県からの技術導入や原料の見直しなどにより生産性が飛躍的に向上し、半紙需要を高めた学校教育の普及も背景に、その勢いは大正時代末まで続いた。
しかし、昭和時代を迎えると、洋紙の生産力向上や生活様式の変化などにより和紙需要は激減する。こうした中、新製品として画仙紙等の書道用紙や工芸紙・染色紙を開発し、日本有数の生産量を誇る製品を生み出してきた。そして現在も、立体形状の和紙や写真プリント用和紙など、新商品開発への挑戦を続けている。
セールスポイント
「因州筆きれず」とは「いくら書いても筆先が傷まず、墨のかすれがなく長く書ける」という二つの意味を込めた言葉で、全国の書道家や和紙愛好家が認める因州和紙の高品質の証し。
指定、認定等
国指定伝統的工芸品(1975年)、県指定無形文化財(1976年)、地域団体商標(2009年)、中小企業庁産地概況調査対象産地
生産者組合/主な生産者
主な販売店等
- 因州和紙伝承工房かみんぐさじ
- https://www.coming-saji.com/
- https://www.facebook.com/kamingusazi/
- https://twitter.com/kamingsaji
- 鳥取市あおや和紙工房
- http://www.tbz.or.jp/aoya-washi/
- https://www.facebook.com/AoyaWashikobo/
- https://twitter.com/washikobo313
関連博物館・展示施設等
因州和紙伝承工房かみんぐさじ
住所 | 鳥取県鳥取市佐治町福園146-4 |
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電話 | 0858-89-1816 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | 水曜日、年末年始 |
料金 | 無料 |
体験 | あり |
URL | https://www.coming-saji.com/ |
SNS | https://www.facebook.com/kamingusazi/ https://twitter.com/kamingsaji |
鳥取市あおや和紙工房
住所 | 鳥取県鳥取市青谷町山根313 |
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電話 | 0857-86-6060 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 月曜日(月曜が祝祭日の場合は、翌平日),年末年始(12/29~1/3) |
料金 | 常設展:無料、企画展観覧料:大人:300円(小中高生:150円) |
体験 | あり |
URL | http://www.tbz.or.jp/aoya-washi/ |
SNS | https://www.facebook.com/AoyaWashikobo/ https://twitter.com/washikobo313 |
山根和紙資料館
住所 | 鳥取県鳥取市青谷町山根128-5 |
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電話 | 0857-86-0011 |
営業時間 | 9:00~16:30(見学したい場合は、事前予約が必要) |
定休日 | 土、日、祝日、年末年始、お盆、その他不定休あり |
料金 | 無料 |
体験 | なし |
URL | https://www.daiinshu.co.jp/yamane_library.html |
参考資料
- 鳥取県「鳥取の伝統工芸品」2019年
- 鳥取市「因州和紙の世界」(とっとり市報2009年10月号)
- 鳥取県因州和紙協同組合ウェブサイト
- 中国電力・中国地方総合研究センター「鳥取県を中心とした産業発展の歴史」2015年など