生産地
鳥取県米子市・境港市ほか
歴史的経緯と地域性・特色
鳥取県西部(伯耆地方)の弓ヶ浜を中心とする地域は、水はけの良い砂地に適した綿(伯州綿)の生産地として知られ、木綿や綿糸等に加えて絣の生産地ともなった。
弓浜絣の起源については、備後絣(広島県)の手法を導入したという説や、18世紀末の寛政年間に米子で行われていた飛白(かすり)という染物技法が発展したという説など諸説あるが、1800年前後に成立していたのは間違いないと考えられている。
初期の弓浜絣は縞柄が主流であったが、後に様々な絵柄を基調とした絵絣として独特の発展を遂げ、明治時代から大正時代にかけては全国各地に販売されていた。しかしその後は、繊維業の近代化や化学繊維の発達とともに次第に衰退することとなる。
こうした中、1970年頃から保存運動が盛んになり、国の伝統的工芸品指定や県の無形文化財指定などにより、伝統的な手織りの良さが見直され、現代的なインテリアや雑貨等の新しい製品づくりも進んでいる。
セールスポイント
農家で自家用衣料として織られ始めたもので、鶴亀や松竹梅などの縁起の良い模様と絵柄の素朴さ、ざっくりとした風合い、紺と白の鮮明で簡素な色合いとともに、吸湿・保温性に富んだ綿素材(伯州綿)が特徴。
指定、認定等
国指定伝統的工芸品(1975年)、県指定無形文化財(1978年)
生産者組合/主な生産者
- 鳥取県弓浜絣協同組合
- 工房ゆみはま、ごとう絣店、織房 絲の文、鳥取弓浜 中村括り、南家織物、村上絣織物、弓浜絣工房B
主な販売店等
関連博物館・展示施設等
アジア博物館・井上靖記念館
住所 | 鳥取県米子市大篠津57 |
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電話 | 0859-25-1251 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
料金 | 大人500円 |
URL | http://www.yonago-navi.jp/yonago/yumigahama/sightseeing/asia-inoue-museum/ / |