生産地
島根県松江市・出雲市、鳥取県境港市
歴史的経緯と地域性・特色
島根県東部(出雲地方)での石工品の製作は、奈良・平安時代にまでさかのぼるが、江戸時代に松江藩が来待石の品質の高さを認め、藩外持ち出し禁止の「御止石」として保護したことから盛んになった。
来待石は、粒子の細かい軟質の凝灰質砂岩で、耐熱・耐寒性に優れ、風化しにくい上に加工しやすいという特長がある。その加工は、江戸時代には松江城下の職人だけに許され、地元では採石するだけであった。これが、大正時代末頃から販路が拡大すると、職人の出入りも活発化し地元にも加工技術が入るようになり、多くの事業者が来待地区にも立地するようになった。
庭園に調和する美しさや優雅さが魅力となる来待石の愛好者は多く、国内だけでなく欧米等海外からの需要も増えている。こうした時代の変化に合わせて、産地では、伝統的な意匠に新しい感覚を取り入れるなど芸術品として通用する石燈籠づくりに取り組むほか、建材やオブジェ等の新用途の開発も進めている。
セールスポイント
松江市宍道町来待地区で産出される来待石を加工する。来待石は、苔が付きやすく庭園に馴染みやすいこと、色彩の良さや美的調和の取れた気品の高い優雅さから、石の美術品として人気が高く全国の庭園で愛用されている。
指定、認定等
国指定伝統的工芸品(1976 年)、島根県ふるさと伝統工芸品(1982 年、1987 年)
生産者組合/主な生産者
- 来待石灯ろう協同組合、松江石灯ろう協同組合、鳥取県石灯籠協同組合
- 安達石材店、㈲遠藤石材店、㈱勝部石材店、川賀石材店、須田石材店、土江石工店、土江石材店、富永石材店、仲田石材店、新田石材店、藤原石材店 等
主な販売店等
関連博物館・展示施設等
来待ストーンミュージアム
住所 | 島根県松江市宍道町東来待1574-1 |
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電話 | 0852-66-9050 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 火曜日(火曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始 |
料金 | 一般:390円、小中学生:190円 |
体験 | あり |
URL | https://www.kimachistone.com/ |
SNS | https://www.facebook.com/%EF%BE%93%EF%BE%86%EF%BD%AD%EF%BE%92%
EF%BE%9D%EF%BE%84%EF%BE%90%EF%BD%AD%EF%BD%B0%EF%BD%BC%EF%B
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8%E3%83%BC%E3%83%B3615246311838703/ https://twitter.com/kimachi_komainu |
参考資料
- 島根県「しまねの伝統工芸」ウェブサイト
- 鳥取県「鳥取の伝統工芸品」2019年
- 島根県物産観光館ウェブサイト
- 松江の匠ウェブサイト
- 松江ものづくり.netウェブサイト
- 島根県観光連盟「しまね観光ナビ」ウェブサイト など