児島畳縁 -こじまたたみべり-

畳のある和空間を伝統柄や新たな色柄で彩り 近年は雑貨類のほかハンドメイド素材としても人気

生産地

岡山県倉敷市児島唐琴地区

歴史的経緯と地域性・特色

江戸時代、倉敷市児島地区の干拓地では、塩分に強い綿の栽培が始まった後、綿を用いる繊維産業が興って小倉織や真田紐づくりが発達した。児島唐琴地区では、真田紐づくりの伝統を受け継ぎ、1921年頃から光輝畳縁(光沢糸を使用し畳の縁を彩る細幅の装飾織物)の生産が始まる。1923年の関東大震災で畳縁の需要が飛躍的に増大し、昭和に入ると児島唐琴地区は全国の30%を生産する一大産地となり、現在は全国の約80%を生産するまでに発展している。これには、児島唐琴地区出身で光輝畳縁の製法をいち早く取り入れ、これを地域に広めた松井武平の功績が大きい。

畳の縁を彩り装飾する児島の畳縁は、伝統的な家紋柄から洋風柄、キャラクター柄までの多彩な織り柄や色使いで、新しい魅力を発信し続けている。また近年は、軽く丈夫で立体的な加工にも適するため、色柄の豊富なバリエーションも活かして、バッグ、ポーチやベルト、小銭入れ、ペンケース、コースター等の多種多様な雑貨の原材料として用いられているほか、ハンドメイド素材としても注目を集めている。

セールスポイント

畳の縁を彩る装飾用の細幅織物である児島の光輝畳縁は、伝統柄や多彩な色柄で新たな魅力を発信し続け全国シェアは80%に達する。近年は、軽く丈夫で立体加工にも適しているため、身近な雑貨類に応用され、ハンドメイド素材としても人気。

指定、認定等

中小企業庁産地概況調査対象産地

生産者組合/主な生産者

  • 中四国繊維資材工業組合畳縁部会
  • ㈱かぐらや、高田織物㈱、タタミエン、ProStudio KASEI、松井織物㈱

主な販売店等




参考資料

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