足袋 -たび-

綿作・綿織物から生じた足袋の三大産地の一つで 足袋型シューズや学生服等の衣服縫製へと発展

生産地

岡山県倉敷市

歴史的経緯と地域性・特色

江戸時代、倉敷市児島地区の干拓地では、塩分に強い綿の栽培が始まった後、綿を用いる繊維産業が興って小倉織や真田紐づくりが発達した。こうした繊維産業の基盤のもと、当地区では、後に塩田地主となる野崎家が19世紀初頭に小倉織による足袋の生産を開始するなど、古くから綿織物を用いた足袋づくりが行われていた。

足袋生産が最盛期を迎える契機となったのは、1906年に松三曙が動力ミシンを導入したことであり、大正時代の1919年にピークを迎えることとなる。また、大正時代には、ゴム底を張り付けた地下足袋が新たな履物として登場した。しかし、第一次大戦後の恐慌は足袋生産に打撃を与え、その製造技術等を活かして学生服に生産品目を転換する事業者が続出する。トンボや日本被服が学生服に転じた代表例であり、現在の学生服メーカーの立地は、大正時代を最盛期とする足袋の生産が主な起源となっている。

現在も倉敷市では、三大産地の一つとして伝統的な足袋の生産が続けられているほか、時代の変化に合わせ、カラフルなファッション地下足袋や、健康増進にも役立つ足袋型のシューズなど新たな履物づくりも行われている。

セールスポイント

江戸時代からの綿作・綿織物の伝統に支えられた足袋の三大産地の一つとして、今でも伝統的な足袋を生産し続けるとともに、健康志向にも対応した足袋型のシューズなど時代に合わせた新たな履物も生み出している。

指定、認定等

なし

生産者組合/主な生産者

  • 岡本製甲㈱、㈱田辺商店、㈱丸五

主な販売店等

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