生産地
島根県江津市・浜田市・大田市ほか
歴史的経緯と地域性・特色
石見焼は、18世紀の中頃から島根県西部(石見地方)で焼かれ始めた陶器の総称である。特に「はんどう」と呼ばれる大型の水瓶は独特のもので、明治時代に量産され、最盛期には100軒を超える窯があったといわれている。
大型陶器の製作を支える石見焼の伝統的技法が「しの作り」である。これは、太い紐状の粘土をろくろの上に円を描くように積み上げてから、ろくろを回して平らにならし、半乾きになったところで粘土を積み上げる作業を何度か繰り返していく。粘土の収縮具合を考えながら継ぎ目なく作り上げていく熟練の技と、大物の製作に耐え得る粘土に支えられた石見焼固有の技法である。
この技法により、現在は、水瓶だけでなく庭園用テーブルセットや傘立て等の大型のインテリア製品が作られている。また、石見焼の温かい風合いを活かしつつデザイン性も取り入れた、料理に合う皿やお洒落なカップ等の日用陶器も豊富である。
セールスポイント
緻密で硬質な耐酸性の陶土(地元の都野津層粘土)を高温で焼成するため、堅牢で耐酸・耐塩・耐水性が高い。それ故、水瓶に代表される大型陶器や、漬物瓶等の貯蔵用陶器として全国的に知られている。
指定、認定等
島根県ふるさと伝統工芸品(1982 年)、国指定伝統的工芸品(1994 年)
生産者組合/主な生産者
- 石見陶器工業協同組合
- 尾上窯、石州嶋田窯㈲、石州宮内窯、雪舟窯、延里窯、㈱元重製陶所、㈲吉田製陶所
主な販売店等
関連博物館・展示施設等
江津市地場産業振興センター
住所 | 島根県江津市嘉久志町イ405 |
---|---|
電話 | 0855-52-0600 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 火曜日(祝日の場合営業)、年末年始(12/29~1/3) |
料金 | 無料 |
体験 | なし |
URL | https://shimane-jibasan.com/index.php |
参考資料
- 島根県「しまねの伝統工芸」ウェブサイト
- 江津市地場産業振興センターウェブサイト
- 島根県観光連盟「しまね観光ナビ」ウェブサイト
- 江津市観光協会ウェブサイト など